筆記用具

IT技術は、距離によってコミュニケーションが不可能だった人々をつなげ、全世界の情報がストックされ、誰でもアクセス可能な図書館を設立する技術。

コンピュータは、人の行動の時間短縮、つまり効率化を図り、その結果、その人の行動の幅を広げる事ができる技術。

この二つの発展は、すべての物事の可能性・効率の向上を促進する。

高校の頃、自分の将来はコンピュータとITで決まりだろう、そう思っていた。


しかし、今は、「実」物創りをしたいと思っている。しっかり重さのあるものを創ろうと。

その物が、どういう形で、どういう触り心地で、それが持つ機能をどのように出力するか。(これはつまり使い心地のことだ)

そういった事を考えたい。


それで、いろいろ見聞きしたり、考えてみたりしていく中で、

今は、「筆記用具」に興味を持ちはじめた。


筆記用具は

他人とのコミュニケーション・ツールであるとともに、

自分とのコミュニケーション・ツールでもあり、


僕が注目しているのは、後者としての役割だ。


後者としての筆記用具は、

「人のイマジネーションに対するインターフェース」

だと思う。だから、それはまさに自分とのコミュニケーション・ツールだ。


パソコンでも、文章を作ったり、絵を作ったりなどなど、ペンがなくても、一見同じ事が出来る。

でも、それはあくまでも、「書く」「描く」ではなく、「作る」だ。


「書く」「描く」であるためには、


「紙」と「ペン」と「インク」

この三つが絶対に必要で、

紙にペンを押し付ける触感と、その結果インクが紙にうつる視覚的な確認こそが、

人のイマジネーションへの扉が開くんじゃないかと思う。


というところで、家を出る時間になってしまったため、こんなペンを紹介して、

YOROPEN http://yoropen.colespenco.com/main.html


[つづく]