青梅通り、新宿の交差点。
自転車で車道を走っていた。
ちょうど信号が黄色の時に横断歩道の直前に差し掛かると、
両脇から人がこぼれてきそうな光景。
ちょうど真ん中あたりが膨らんでいて、
雫みたいだ。
と思った。
真ん中の人は一番端っこが見えないから自分が飛び出してることに気づかないのかもしれない。
端っこの人は隣がいないから、すぐに自分が飛び出ていることに気づくのかもしれない。
そうやって、段々と真ん中に行くに連れて、人々は隣よりも一歩、前に出てしまう。
横断歩道の信号が青に変わる直前の、人々のムラムラは
今にも雫がこぼれ落ちそうな絵になっていた。